レオーネでもう一度サーキットを走る。

 

 あれから、もう5年の年月が流れた。2006年10月20日、
私のレオーネ号RXは、もう一度サーキットに足を踏み入れた。
前回の富士、ではなく、今回は当地G県の田舎の山奥にある、
yzサーキット、という所である。 (コースレイアウト他詳細はここ。)
現在勤めている会社の有志+αで借りきって、走行会が催された。

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出走前。灯火類のテーピング。

 走行中の写真は、当然、無い。自分で走りながら写真は撮れないから(当たり前)。
最近の車に混じって、好奇の目?に晒されながらの走行でした。

 今回のテーマ。タイムは正直どうでもいい。セコい走りではなく、レオーネらしいコーナーリング
をすること。この、曲がらない事では有名な直結四駆車を曲げる方法は、恐らく一つしかない。
大昔のラリー車がやっていた通りの、フェイントモーションから派手に?リヤを振り出して曲がる。
いや、FR車なら派手にリヤを出せるけれど、直結四駆で非力なエンジンしかない場合は...
その答えを探しに出掛けたのだ。
 タイヤはダンロップのSP10という安い物。ヤフオクで4本数千円の物だ。はじめからグリップ力など
念頭になく、ただ横に滑らせる為に、消しゴムのようにボロボロと磨り減っても心(と財布)が痛まぬように。

 準備を整え、コースイン。他の最近の車と比べると、やはり群を抜いて、遅い。。。 ストレートでは
話にならなくて、そこは隅に寄って徐行?せざるを得ない。しかしそれ以外の場所では、バックミラーに
気を配りつつ、昔見たカタログ写真を思い出し...
他の車とは全く違うコーナーリングラインを取る事となる。普通、サーキットでタイムを出そうとすれば
グリップのいいタイヤ、LSDも効くようにセッティング、そしてインベタで最短距離を無駄なく走るのが定説。
しかしフェイントで曲がるレオーネの場合、まず一旦アウト側へ振る。そしてコーナー進入速度を殺さぬまま
一気にハンドルを切って、4輪とも滑らせる。上手く決まると、丁度いいアングルを保ったまま、クリッピング
ポイント目掛けて一直線に滑っていき、そこから更にフル加速で抜け出す事ができる。
この時注意すべき事は、4輪が滑り始めてもアクセルを抜かない事。直結四駆の駆動抵抗は
予想以上に大きく、常にパワーを掛けてやらないと失速してしまうのだ。踏み過ぎるとコントロール不能か
エンジンが壊れるか。サイドウインドウ越しに進行方向を見ながら、2速(LoかHiかは忘れた...たぶんLo側)
7000回転でコーナーをクリアする。こういう時、RXのエンジンは頼もしい。
7000回転でもパワーが落ちる事なくついて来る。魔法のOHVとはよく言ったものだ。

 しかし、....絶対的コーナーリング速度は、今の水準では決して速くはない。このRXが活躍した
当時では平均的スピードだったかもしれないが、現代の技術を持ってすれば、大排気量ターボエンジン+
サーキット仕様ブーストUP、太いハイグリップのSタイヤ、楽にハンドルを回せるパワステ、
サーキット仕様シャコタン(車高調)、ブレーキパッド、そんな物が揃えば後は教科書通りに走れば
そこそこのタイムが出せて普通に速い。そういった現代の車に混じって走ると、 残念ながら... 遅い。。。
一旦アウトに振る無駄の多いコーナーリングライン、4輪とも滑る=グリップしてない無駄。
そして一番困った事は、他人とは明らかに違うコーナーリングライン=他人には理解できない挙動を
取る事であった。

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やってしまいました。ぐっちゃりと。(TT)
真横を向いたままクリッピングに向かって一直線に滑っている時に、普通にアウト・イン・アウトで
走っていた車に突っ込まれました。私の車が一瞬アウト側へ消えたので、譲ってくれたと思ったらしい。
後ろの車が近い時は無理しないようにしてたのですが...これは私の失敗です。ぶつかった方も
まさか一旦アウトに消えた車が、横を向いて目の前に戻って来るなんて思わなかったでしょうから。

 ぶつかった方の仲間の方々が、なんとかドアが開閉できる様に応急処置をしてくれました。
ガラスが割れなかったのが幸い。気を取り直して(懲りもせず)私は再度走り出したのですが、...

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今度は左前輪がバーストしました。トレッドが剥離してスチールワイヤーが見えてます。
ホイールも...

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タイヤは完全に裂けていました。
とうせ滑らせるんだから、と、安いタイヤで走ったら、最後まで持ちませんでした。
異常な使い方をした、と言えばそれまでですが。

今回はこれでリタイヤ、となりました。
さすがにスペアタイヤでは走る気になれませんでしたので。

 今回わかった事;

カタログの(4輪ドリフトしている)写真は、どうやら嘘じゃないらしい。
23年も前の車で、今の車と一緒にサーキット走行するのはちょっと無理がある...かも。

いい勉強になりました。

因みに、この後すぐ私のRXは板金屋行き。凹んだところは全て板金で直してもらいました。
ちょっと凹凸は残りましたが。 ... (私の財布は凹んだままです。。。なむ。)

 


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